NPO法人 日本似顔絵アーティスト協会

Member Interview vol.4


Member Interview vol.4
『岡山隆俊さん』

(聞き手・Kage)

全国各地で活躍する、
日本似顔絵アーティスト協会の皆様の、
多種多様な考えや働き方をご紹介する、
Member Interview。

第4回は岡山隆俊さんに、ご登場頂きました!
紅葉の美しい国宝、石清水八幡宮でインタビューをさせて頂きました。

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―岡山さんの作品は、イラストレーションの要素の強い、独特なタッチが印象的なのですが、そもそも似顔絵を始めたきっかけを教えて下さい。

似顔絵を初めて描いたのは、母校・京都精華大学の時です。マンガ学部にあるカートゥーンコースで、風刺漫画を描く授業があり、その中で似顔絵を描く機会がありました。マンガ学部では、代々フリーマーケットや学園祭などで似顔絵を描く仕事がありました。
ただ僕は当初、イラストレーターになりたかったんです。正直、似顔絵はつなぎでやっていました。
現場で15~20分で描く似顔絵に限界を感じていたからです。

それが2013年に大阪で行われた「沼」(大阪で開催された似顔絵勉強会)に参加した時、高木さんやkunikazu.さんの作品を見て、似顔絵でこんなん出来るんや、と感動して、本気で頑張ってみようと思うようになりました。

―現在は主にどのようなお仕事をなされていますか?

似顔絵とイラストが半々です。似顔絵は、イベントや受注。イラストは、テレビと雑誌です。
テレビは関西ローカルの「胸いっぱいサミット」。今日頼まれて明日納品みたいな事が多いので、生活は不規則になりますね。。。
注文はデジタルから手描きまで、用途によって様々なので、何でも出来ないと仕事になりません。雑誌は「関西Walker」で似顔絵を、辰巳出版「ねこびより」では猫のイラストなどを描いています。他にもイラストマップや食べ物、乗り物などを描くお仕事も頂いています。

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―ご自身の独特な作風について教えて下さい。

イラストとしては絵本作家の安野光雅さんや林明子さんの絵が好きです。もともとイラストと似顔絵は別に考えていたのですが、勉強会に参加して以来、イラストと似顔絵を混ぜてもいいんだ、と気付きました。今振り返ると似顔絵を知らなかった事が自分の作風のむしろ強みになったのかもしれないと思います。

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―影響を受けたアーティストはいますか?

イラストでは上記のお二方です。似顔絵だと佐々木知子さんです。佐々木さんのウェルカムボードは、ドレスにタキシードという定番じゃなくて、銭湯の帰りみたいな、日常を切り取ったような場面で描いてて、こんなんもありなんやと思った。
大会や勉強会に出てからは高木さんにも影響を受けました。現場でもウォールの作品も魅力的で、かわいくて似ていて高木さんの作品はこんなんも出来るんやと、感動しました。

―岡山さんの将来の夢は何ですか?

まずイラストレーターとして売れたいです。似顔絵の価格って今は決まってるじゃないですか。似顔絵のイベントの価格も決まってる。でも似顔絵の価値ってもっと高いと思うんです。似せることって本当に難しいし、もっともっと評価されてもいいと思っています。なので、まずイラストレーターとして売れて、似顔絵の価値を高めて、似顔絵の価格を上げていきたい。

―最後に協会に期待することなどありましたら、是非お聞かせ下さい。

似顔絵は描き手によって作風が様々で面白いこと。それと似顔絵の価値をもっと沢山の人に伝えていけるように、活動をして頂きたいと思います。3年前の自分のように、つなぎで似顔絵を描いている人に、似顔絵描きってすごくてかっこいいんやぞって知ってほしいです。

―岡山さん、今日はこんな素敵な所に連れてきて頂き、熱いお話しをたくさん聞かせて頂いて、ありがとうございました。これからも宜しくお願いします。

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【プロフィール】

岡山隆俊

1987年 大阪府生まれ
2006年 大阪府立港南造形高校卒業(Osaka Prefectural Konan High School of Design and Fine Arts)
2011年 京都精華大学マンガ学部卒業
2014年 株式会社データクリエイション設立
2015年 似顔絵楽座竜王賞2015 洒落賞

京都国際マンガミュージアム、ウェルカムボードやイラストなどを中心に関西で活動。
KADOKAWA『関西ウォーカー』、 日東書院本社『猫との暮らし方』、毎日放送『サタデープラス』、関西テレビ『胸いっぱいサミット』など

<岡山隆俊さん サイト>
株式会社データクリエイション