NPO法人 日本似顔絵アーティスト協会

EUROCATUREレポート -Kage


皆さん、こんにちは!

代表理事のKageです。

 

今年2月の日本大会を終えて間もなく、

4月4~10日まで、オーストリアにある小さな町・ホルンにて開催されました、「EUROCATURE 2025」に参加をして参りました。

 

同大会の初開催は、2013年。

今年はコロナが明けて久しぶりの開催ということもあり、

全15か国から総勢60名のアーティストが集まりました。

EUROCATUREは他の国際大会とはまったく異なる、

とてもユニークな考えのもとに運営されています。

 

一番の特徴は“競技が一切ないこと”です。

 

「競技は50人いれば、10人が受賞をする。一方、40人は敗れた気持ちになる。

ここでは、参加者に一切そんな気持ちになってほしくないんだ。

参加者は皆、昨日よりも成長をするために、わざわざここまで来てくれる。

それだけで皆が勝者なんだ」。これが、代表・バーンドさんの考えです。

競争のプレッシャーがないため、会場内では皆がリラックスしていて

とてもフレンドリーです。今年のEUROCATUREは、朝昼晩の3食付き。

バイキング形式なので、毎日新しい人と席に着き、食事を共にします。

行ったことのない国の人たちと母国語ではない英語で一生懸命会話をする。

不自由に聞こえるかもしれませんが、これがとても有意義で楽しい時間でした。

人生を変えるのは「受賞」ではなく、「友情」。これは、共同代表の

ビルギットさんの言葉です。

競技がないとサボるか?

答えは「NO」です。

朝から朝まで描きたい人はそのようにして大作に挑み、

夜はしっかりと寝たい人は夜までにベストを尽くしました。

それぞれのペースで、個々に自己ベストの更新を目指す。

実際、最終日に飾られた作品の中で、不出来な作品は一点もありませんでした。

最終日、会場内に展示された作品を観るために、

町中の人たちが集まってレセプションが開催されました。

いつの間にかライブスケッチ・パーティとなり、ちゃっかり僕も、

かつての師である、ヤン・オプデビークさんに描いてもらっちゃいました。

レセプション終了後、なんと参加者一人ひとりが名前を呼ばれ、

まるで受賞したかのように盛大に壇上へ上げられて賞状を頂きました。

そこに記してある内容がまた感動しました。「あなたのアーティストとしての

その姿勢に敬意を表し、EUROCATUREの仲間として認証する」というものでした。

 

国際大会への参加は、いつも期待と不安が入り混じります。ですが、

「行って良かった」と思ったことはあっても、

「行かなければよかった」と思ったことは、僕は一度もありません。

それはきっと、新しい世界に触れることで自分が少しだけでも成長出来たと、

実感出来るからなのかなと思います。

 

EUROCATUREの次回大会は、2026年2月13~19日。

同じ会場、ホルンにある「キャンパス・ホルン」です。

申し込みは、2025年5月19日から。

www.eurocature.orgまで。

ご興味のある方は是非行ってみて下さい。

(記事作成:Kage)